歯を食いしばる


2010年2月10日 Fragmentos puentefuente




     たぶん『巨人の星』がよる7時 ごろ放送されていた時代だと思うのだけれど、長嶋と王という打順だったか、その逆のころ、王選手は歯を食いしばるので、奥歯がボロボロだと云われていたの を憶えている。何でそんなことが記憶の奥底から出てきたのかといえば、スペインの歯医者に被せてもらった陶器製の奥歯が無惨にもた から。その歯医者に、歯を良く食いしばるか(奥歯によく力を入れるのか)と質問されて、その時には答えようがなかった。気がつかないうちに歯を食いしばっ ているのかもしれないし、食いしばってないかもしれない。でもその時から何故か気になりはじめ、あごの辺りに力が入っている気がするときには、わざと口を開けたりもする。
     成人になってからの友達に、昔はバレーボールの選手だったんだよ、と話すと、仰天されるくらい見かけか性格かがスポーツ選手らしくないらしいのだけれど、そ のころには、せめて心意気はプロかセミプロぐらいに練習に励んでいて、平日はもちろんのこと土・日曜日まで家に居ないものだから親が心配してこっそり覗き に来たほどだった。
     この歯を食いしばるのはその時についた癖なのか。今では何もスポーツらしきものはしないし、もうはるか昔から走って汗をかくこともしないし、日常、走ること もなるべく避けるようにしているのは、急ぐのが嫌だからで、それが本位なのだけれど、自分のペースだけでは生活して行けないのも現実なので、その辺のとこ ろで、歯を食いしばっているのかも知れない。それとも、たまにバレーボールのコートに立っていて、(何でまた?と思いつつ)とぼうとしてもとべない夢を見 ている時に歯を食いしばっているのだろうか。よくわからない。

201022

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