gender


2009年5月14日 (木) Fragmentos puentefuente

     スペイン語の名詞や形容詞などにある(花は女性名詞で本は男性名詞など)男性・女性のジェンダーの使い分けとか一致とはまた別な事で、まえからスペ イン語の会話表現には、日本語に見られるような会話における男言葉と女言葉の区別がないな、と思っていた。話している調子とか声で性別判断は出来ても、書 いた文に関しては、彼はそう言った、などと、鍵カッコの後とか、会話文の間に付け加えられる。でも日本語だと、ざあます言葉とかべらんめえ言葉の区別以外 にも、世代の違いでの中性的な話し方を考慮に入れたとしても会話の結尾語などで男女間の性別の区別があるのに気がつく。
     先日、話のいきさつや登場人物の描写や背景なしに、いきなり27行の対話から始まるスペイン語のショート・ショート小説を読んでいたとき、作家(ミ ジャス)は、巧みにこのスペイン語の性別を持たない会話体を使って、読者の観念みたいなものを揺るがす仕掛けをしていると感心してしまった。

EL HOMBRE INVISIBLE Juan José Millás. Los objetos nos llaman. Seix Barral Biblioteca Breve. Primera edición : octubre 2008

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