2008年12月 5日 (金) Fragmentos puentefuente
español
今月13日に85歳の誕生日を迎えるアントニ・タピエスの展覧会が、パリとマドリードのギャラリーで行われている。
Galería Soledad Lorenzo, Madrid 3 de diciembre - 17 de enero de 2009
アントニ・タピエスが書いた本をマドリードの美術学部の図書館で見つけるまで、文章を書いていることは知らなかった。歴代や現代の画家たちが絵画技術や芸術について書いている本はいろいろあるけれど、書き続けている画家たちは少ないのかもしれないし、視覚表現とは違う文藝表現に向かって熱烈に取り組む画家と
なるとまたさらに少なくなるだろう。タピエスはこれまでに8冊の文藝書を出版している。スペインでも、このタピエスの文藝側面はあまり認識されていないらしい。日本語版になったものは、『実践としての芸術 』 著:アントニ・タピエス 訳:田澤耕 発行:水声社 1996年発行。タピエスは、スペイン語も話すけれど、文章を書くときにはカタラン語で書いていて、何冊か読んだ彼の本も翻訳者がスペイン語に訳していた。
タピエスは長い年月の間ずっと、午前中には絵を描いて、午後には思考しながら文章を書いてきたし、書くことは描くことと同じように大切にしていることだと語っている。愛読者であり愛書家である彼は、タピエス財団の図書館開館時に5,000冊の個人蔵書贈呈をした。5年前の80歳の誕生日には、バルセローナのMACBAにて、文章を綴るタピエスを認識し讃えた展覧会が行われたが、今回の85歳の誕生日には友人たちが『タピエスは書く』と題された特別限定本を企画し作り上げて、85回目の生誕を祝う。
内容は、タピエスの7冊の本から選択された文章に、6人のアーティストたちの作品が組み込まれているもの。全99冊のうち、一冊はタピエスに礼賛贈呈されるもので、本に組み込まれる版画の試し刷りにアーティストが直に手を加えたもの、あるいは版画作品の原画が組み込まれている唯一の本、70枚のオリジナル・ナンバー・サイン入り版画の挿絵70冊は販売され、28冊は親族、出版関係者、タピエス財団、6人の芸術家たちや協力者などに贈呈される。序文は、この礼賛発案者であり、タピエスが敬う評論家たちの一人であるというサム・アブラムスが書いた。言語・カタラン語。
タピエス著文芸書
La pràctica de l’art (1970) Ediciones Ariel
スペイン語1971年、フランス語1974年、ドイツ語1976年、イタリア語1980年、中国語1988年、日本語1996年、ポルトガル語2002年。
L’art contra l’estètica. Esplugues de Llobregat (Barcelona): Ariel, 1974
スペイン語1978年・1986年、フランス語1978年、イタリア語1980、ドイツ語1983年
Memòria personal. Fragment per a una autobiografia. Crítica, 1977、1993
フランス語1981年、スペイン語1983・2003年、イタリア語1982年、ドイツ語1988年、中国語版1992年。
La realitat com a art. Barcelona: Laertes, 1982
スペイン語版1989年、フランス語版1989年。
Per un art modern i progressista. Barcelona: Empúries, 1985
スペイン語版1989年
Valor de l’art. Barcelona: Fundació Antoni Tàpies; Empúries, 1993
スペイン語版2001年、フランス語版2001年。
L’experiència de l’art. Barcelona: Edicions 62, 1996.
L’art i els seus llocs. Madrid: Siruela, 1999
スペイン語版1999年、フランス語版2003
Art i espiritualitat. Barcelona: Universitat de Barcelona, 1988
ドイツ語版1993年
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